患者さんの中には、注射恐怖症の方もいます。注射嫌いは子どもに多いですが、実は大人でも注射が怖いという人は少なくないのです。そんな注射恐怖症の患者さんに対して、看護師はどのように寄り添ったら良いのでしょうか。
まず注射恐怖症の患者さんに対しては、看護師は声掛けを怠らないようにしましょう。注射は少しチクッとしますが、その痛みは注射恐怖症の患者さんにとっては非常に恐怖に感じるものです。
それを理解した上で、注射はそれほど痛くないこと、さらにはすぐに終わることを予め伝えてあげるようにしましょう。そうすれば、注射恐怖症の患者さんもある程度心構えができるため、少し恐怖心が和らぎます。
また、注射の重要性をきちんと患者さんに説明することも重要です。これは特に大人の注射恐怖症の患者さんに有効な方法です。注射で病気の治療効果が高まるなどの具体的な説明をすることで、相手の注射を頑張る意欲を引き出すことができます。そして注射が済んだら、終わったことをすぐに患者さんに伝えましょう。その際、我慢したことを褒めてあげれば、子どもも大人もホッと肩をなでおろすものです。
このように、患者さんは一秒でも早く注射を終わらせたいと思っているもの。そのため、看護師はできる限り手早く注射を済ませることが重要になってきます。特に慣れていない新人看護師の場合、注射で戸惑い、その不安が患者さんに伝わって恐怖心を掻き立ててしまいます。そんな状態を引き起こさないためには、常日頃から注射の訓練を怠らないことが大切です。ストップウォッチなどを用いて、時間計測をすれば、素早い動きを身につけることができるでしょう。